ちゃんと咬んで、しっかり噛もう⑴(口唇食べ期)
さて、前回の添い乳のお話から随分と時間が経ってしまいました。「ちゃんと咬んで、しっかり噛もう(1)」のお話をします。
厚生労働省の離乳のガイドラインでは、歯が生える少し前の段階を【口唇食べ期(ゴックン期)】としています。
この時期は、食べ物を取り込むために、口唇を閉じる事を学ぶ時期と舌を前後に動かして、食べ物を奥に送り込むことを学ぶ時期です。これからまた触れていきますが、キレイな歯並びに一番影響する舌の動きは、お口の中で、食物を飲み込む際、まだ上下運動ではなく前後に動かすと言う乳幼児期の嚥下のパターンです。
お口の中では前歯が出てくるのが近いので、前歯付近の歯茎が歯茎の下にありますので、硬くなってきます。
この時期はスプーンで食べさせてあげている時期ですので、正しいスプーンの使い方をして、お食事を食べさせてあげましょう。
【食べさせ方のポイント】
スプーンの使い方
◎ スプーンで優しくつついて、下唇にのせる
◎ 唇ではさむまで待ち、スプーンからゴクンと 飲み込むのを確認してから引き抜く
◎ 上唇に食べ物を触れさせながら与える。口の端からこぼしやすいが、スプーンで すくいとって入れる。このとき、こぼすからとスプーンを口の奥まで入れないようにする。
与える離乳食について
離乳食の形態
◎ 最初は、なめらかにすりつぶしたポタージュ状で均一な舌触りが大切
とろみがないとむせる原因になるので、とろりと流れる状態にする
◎ 慣れてきたら多少粒が残るベタベタ状にする
◎ 味付けはせず、素材の味を大切に、野菜スープや昆布だしで煮る
さてどうでしょうか?上手に食べているかは、唇の動きを見ているとわかります。
口唇を閉じて飲みこむとき、上唇の形は変わらずに 下唇が内側に入っていれば大丈夫です。
クリックすると図が全て出てきます。
チョット長くなりましたが、次回は「舌食べ期(モグモグ期)」のお話で、 食べ物を舌と上あごで押しつぶすことを学ぶ時期についてです。