2011年12月の記事
母子手帳
2011/12/26
先週小児歯科学会からのメルマガに「来年4月に母子手帳が10年ぶりに大幅に改定されます」とありました。
今回の改訂に際しては小児歯科学会でもいくつかの提案を厚生労働省に提案したとあります。
どのくらい歯科のことが盛り込まれるか楽しみです。
さて、皆さんお子さんを歯科医院に連れて行く際に、母子手帳を持って行きますか?
ぜひ持って行って下さいね。
母子手帳には少なくとも1歳6ヶ月時、3歳児の歯科健診の記録が記載されています。
自治体によっては更に1歳児、2歳児の歯科健診も行なっています。それらも記載されていることもあります。
うめつ歯科医院にお子さんの初診の予約いただいた時には、必ず保険証、母子手帳、普段使っている歯ブラシ等を初診時に持参していただくようにお願いしています。
それらを見ると、そのお子さんがどのくらいむし歯になりやすいかを知る大切な情報が得られます。
それによって今後のむし歯予防計画を考え定期検査の間隔、フッ素の利用方法のアドバイスができます。
特に3歳児歯科健診で、すでにむし歯があったりしたら要注意です。そうなっていたらお口の中はむし歯が出来やすい環境になってしまっていると考えられます。
ちなみに昨年、新潟市秋葉区では3歳児健診で、約18%のお子さんがむし歯になっていました。
北欧では数パーセントです。まだまだ日本の小児歯科医や歯科界には、やるべき事は沢山あります。
熊谷崇先生ファイナル講演
2011/12/20
18日の日曜日に、うめつ歯科医院の歯科衛生士K,Iの2名と私で東京ベルサール汐留で行なわれた講演会に行って来ました。
講師は山形県酒田市で日吉歯科診療所を開設されている熊谷崇先生でした。いままで国内、海外と1500回以上の講演を行い「12月で69歳4ヶ月になったので、このような場での講演は最後にします」とのことでした。
この日も1,500名も集まりました。当初予定していた会場で収容しきれず第2会場を用意して対応していました。
うめつ歯科医院でも、以前2回ほど私と歯科衛生士たちで酒田の熊谷先生の研修所や診療室にお邪魔したことがあります。
今回は熊谷先生の最終講演ということで、今まで熊谷先生のお話を聞いた事の無いI衛生士と酒田に行った事の無いK衛生士が、ぜひ行きたいというリクエストを持って来ましたので行く事に決まりました。
テーマは「40年の臨床から見えて来たもの、そしてそこから拓かれる明日への展望」です。
熊谷先生の40年の臨床を振り返って、自分の歩いて来た道とこれからの歯科に対しての提言を膨大な熊谷先生の診療所のデータを元に、熱く語っていました。
相変わらずと言うか以前よりデータ、症例、社会活動等は、更にスケールスケールアップしていました。
先生の日吉歯科診療上所もすばらしい発展をされていました。
今ではメインテナンスに来院する患者さんは15000人以上で、現在世界で一番メインテナンス患者さんが多い診療所としてギネスブックに登録申請中だそうです。
もちろん患者さん数だけでなく、技術的クオリティもすばらしいので今があるのは言うまでもありません。
本当にすごい先生です。
しかし、前と少し違ったのは遠くの星では無く、いずれスケールこそ違いますがうめつ歯科医院も熊谷先生の日吉歯科と同じ辿れる道がたくさんあると感じられた事です。
そう思えるのも、うめつ歯科も勤続20年から8年(平均15年)の6名の歯科衛生士が、自分の担当患者さんを持ちメインテナンス行ない、長い患者さんでは20年以上のメインテナンス患者さんがいて、10年以上の患者さんでも数百人いるという状況になって来たからです。
また、関連歯科業界3社の社長さんも自分の企業としての方向性について講演されましたが、特に予防関連用品のオーラルケアの大竹喜一社長の講演は共感出来ました。
企業にとって簿外資産として人材を「人財」と捉え人を育てる事にエネルギーと費用を掛けてきたというお話でした。
また、来年から更にうめつ歯科医院の進む道が見えて来ました。
一緒に行った2名の歯科衛生士も「先生!頑張りましょう」と感激して新潟へ帰ってきました。
帰りに汐留でキレイなX’masツリーの音楽と照明でパフォーマンスをしていました。
とても有意義な1日の締めくくりでした。
大先輩からの手紙
2011/12/10
先月、LIONのDent. Fileにうめつ歯科医院が掲載されたことは書かせていただきました。
→http://blog.umetsudental.com/?cid=2
それから1週間後、茨城県のつくば市のI先生から、直筆のお手紙と参考資料をいただきました。
うめつ歯科医院の診療と歯科衛生士の活躍をお褒めいただきました。
また、うめつ歯科医院にはやる気のある歯科衛生士が沢山いるので、小児歯科の分野でも更に頑張ってほしいという叱咤激励の内容でした。
I先生とは直接の面識はありませんが、「赤ちゃん歯科」を標榜し、小児歯科専門誌にも論文をたくさん書かれている有名な先生です。
その先生からいただいた文献に出ていた症例と同じような異常が、うめつ歯科医医院に通院している子どもたちにも沢山みられます。
最近はお子さんの歯並びを気にして、うめつ歯科医院にいらっしゃる保護者の方が沢山います。
乳歯のうちに永久歯の歯並びは予測出来ます。歯並びが悪い場合や将来歯並びが悪くなることが予想される場合、その原因もかなりの割合で推測出来ます。
しかし、それはやはり歯が生えてから早くても2歳半ぐらい以降です。I先生の論文では赤ちゃん(1歳前)の時の哺乳の影響が大きいとのことです。
おそらくその辺には気がついている小児歯科専門医もいると思いますが、的確に把握するのは非常に難しい年齢です。
大学の講義や小児歯科の専門医セミナーでも、なかなか扱われません。
今回、12月に小児科医と一緒のつくば市での勉強会にお誘いいただきましたが、実家の北海道で急用があり行けませんでした。
来年はぜひ参加してみたいと思っています。