2016年10月の記事
日本小児歯科学会北日本地方会
2016/10/22
先週は、土曜日に歯周病学会学術大会、日曜日は日本歯科大学新潟生命歯学部で日本小児歯科学会北日本地方会があったので、両学会に参加してきました。
小児歯科学会専門医も学会の参加と専門医セミナーの受講を義務付けられています。
今回の学会のテーマは「小児歯科臨床の新たな視点を求めて」でした。
最近の流れとして、虫歯や歯並びだけでなく、食事をどのように摂るかに注目が集まるようになってきました。
どのように摂るか。これはいくつかの項目がありますが、大きく分けると2つあります。
・どのように食べるか。
唇で食べ物を捉えて、前歯で齧りとり、舌で口の奥に送り、奥歯で噛み潰し、
最後は又口をしっかりと閉じて舌で飲み込む。
この一連の動きが問題なく機能すると歯並び等にも良い影響があります。
・何を食べるか。
現代食は柔らかいものが多く、噛む回数が少なくなる傾向があります。
また第四の栄養素と呼ばれる食物繊維も昔の食物より少ない食品が
多くなってきています。
さらに家庭で食事を作るか外で外食をするだけでなく、
中食といわれる出来合いの物を買ってきて家庭で食べる。
そんな食事形態も増えてきています。
今回の専門医セミナーも3時間に渡り、「フィンランド流育児支援とは、ゆとりある子育てを考える」、「3歳児までの食事で決まる成人からの健康、離乳食と栄養成分について」の二つのテーマで、この何を食べるかについてお話を聞いてきました。
歯周病学会学術大会
2016/10/19
先週の金曜・土曜日と新潟市の朱鷺メッセで日本歯周病学会学術大会がありました。
金曜日は診療させていただき、うめつ歯科医院スタッフ(勤務医の深町先生、歯科衛生士7名)と土曜日に一緒に参加してきました。
歯周病学会は1年に二回、春と秋に学術大会があります。その中で学会の認定歯科衛生士や専門医・認定医は所定のプログラムを受講する義務があります。
今回の認定医・専門医教育講演のテーマは「歯周炎の予後に咬合性外傷が与える影響について」でした。
歯周病の治療を行う際に、原因となる歯周病菌をプラークコントロールで減らすことは、最も大切な治療の基本となります。しかしそれだけではなく実は歯や歯の周りの組織の歯を支えている骨、歯茎等に加わる噛む力をコントロールすることも非常に大切なことです。
従ってうめつ歯科医院に歯周病の定期検査に来院される患者さんを拝見する時は、プラークコントロールの状態、歯の揺れ、歯茎や歯を支えている骨の状態だけでなく、噛み合わせの状態の確認を必ず行い、過剰な力のかかっている歯の調整等も行います。
今回の教育講演でも、噛む力をコントロールすることが、長期の歯周病の治療にとても大切と各種の研究の結果を示して説明していました。