2018年9月の記事
ちゃんと咬んで、しっかり噛もう(5)手づかみ食べ期
2018/09/26
パクパク期とも言われる時期で、やわらかく煮たものを前歯でかみ取れる大きさにして、食べさせてあげる時期です。
引き続き手づかみ食べも積極的にさせてあげましょう!
お口の中では最初の1本目の奥歯が生えている状態ですので、舌は前後、上下、左右と複雑に動かせるようになります。今までつぶせなかったものも食べられるようになり食べ物を噛み潰す(咀嚼練習をする)時期に入ります。
食べさせ方のポイントは下記のような点です。
◎ 手づかみ食べを十分にさせることが、スプーンや箸などを使った食事動作の基本を学ぶことにつながります。
◎ 手づかみしていたものを前歯でかじり取って、歯を使う感覚を教えて行きます。
◎最初の頃は、手に持ったものを顔と口が迎えに行くような動きになりますが、次第に顔が正面を向いたまま、食べ物を口に入れることができるようになります。
離乳食の形状は下記のようになって行きます。
◎ 歯ぐきでかみつぶせるかたさで、手づかみしやすく、前歯でかみ切れるような形とかたさにします。
◎ かたさの目安はおでんの大根、繊維性の弱い野菜(ほうれん草の歯の部分)肉類はひき肉、魚は煮魚などが良いでしょう。
この時期は奥歯の2本目の大きな奥の第二乳臼歯はまだ生えていないので、噛む力は弱く、大人の10分の1くらいなのです。
かみつぶすことはできても、すりつぶすことができないため、あまりかたい物を知らずに与えると、吐き出したり、いつまでものみこまないなどの癖につながるので注意しましょう。
ちゃんと咬んで、しっかり噛もう(4)手づかみで食べよう!
2018/09/12
前回の歯ぐき食べ期の頃はお子さんは、色々な物を手づかみで食べようとします。またなんでも口に入れようとする時期でもあります。これらも食べる事を学ぶ上で非常に大切な行動です。前歯が上下で合計8本出ていますので、自然と食べ物を唇で捕らえて、歯で噛み取る練習をしています。
この時期に気をつけていただくことは下記のようなことです。
◎ 手でものをしっかりと持てるようになってきたら、手づかみ食べを始めましょう
◎ 細長いものを前歯でかみ切ることで一口量を覚える。食べ物は、持ちやすく一口では 入らない大きさに切る(1㎝角、長さ5〜7㎝のスティック状のもの)
手づかみ食べることは、自分から食べようとする意欲が出てくる重要な自律行動の一歩です。床や服が汚れるのを嫌がらずに食べる経験を重ねさせてあげて下さい。
やはり食べる時の姿勢も大切です。足の裏が床や椅子の補助板にピッタリつく姿勢で垂直に座り、椅子はテーブルに手が届き、体がやや前傾する姿勢を取れる位置に置くようにしてあげて下さい。
ちゃんと咬んで、しっかり噛もう(3)歯ぐき食べ期
2018/09/01
この時期は上下の前歯がそれぞれ4本づつ、合計8本生えているので、食べ物を歯ぐきでつぶしたり、前歯でかじりとることができるようになる時期です。
更に奥歯のところの歯ぐきが盛り上がってきています。(カミカミ期)と言われ、唇を閉じて口を動かして食べる事を学ぶことが非常に大切な時期です。
食べている時のアゴの動きを見ていると下あごが左右に動いたり、上下の唇がねじるような動きが見られます。そうなっているときちんと食べているサインです。
離乳食としては、次のような形状の物が良いと思います。
◎ 歯ぐきでつぶせる程度のかたさ(熟したバナナくらい)が目安
◎ バラバラにならない程度に、粘り気や水分があるもの
◎ 繊維の強いものは挟んだりすりつぶしができず、丸のみの原因になるので避ける
また薄っぺらい葉もの野菜はやわらかくゆでてから与える方が良いでしょう。
もう少しで離乳食も徐々に固形食へ変えていく準備です。しかし焦らずにお口の中をよく見てあげてください。
[何ヵ月になったからこんな食べ物を与える]のではなく、「この歯が生えたら、このようになったからこんな食べ物を食べてもらう」と言う事が大切です。