咬む事の大切さ3
2012-03-07
咬むことの大切さの3つ目です。
3)口の回りの筋肉、舌の動き等、飲み込みに関係する機能の発達に対する効果です。
この項目も歯並びに関係することです。
「最近のお子さんは歯並びが悪くなった」これは本当でしょうか。
実はこの見解には色々な意見があります。
以前日本小児歯科学会が調査した事がありますが、この事実を肯定する調査結果にはなりませんでした。
しかし、少なくともきちんと咬む事は歯並びに影響するという意見に、賛成の歯科医は多いはずです。
歯並びは顎の成長と深い関係があります。きちんと顎の骨が成長してゆけば、特に永久歯が先天的に欠如しているとかの異常が無ければ、自然に永久歯はキレイに並びます。
顎の骨がきちんと成長するには、お口の回りの筋肉(唇、舌の動き、飲み込みに使う喉の筋肉等)がきちんと機能することも大切です。
従って物を食べる時には、唇を閉じて、奥歯でよく噛んで、最後に舌と喉を使ってゴックンと飲み込む。
この一連の動きが大切です。
この際に下顎に、いわゆる梅干しと言う状態の異常な筋肉の緊張があったり、唇を閉じる筋肉の力が弱く口を開けてくちゃくちゃ食べたりしていると、様々な不正咬合を引き起こす可能性が出て来ます。
すこし本題から外れますが、鼻が悪く何時も口呼吸をしていると、口を閉じる力が弱く、これも不正咬合の原因の一つになる事があります。
これらが正常な範囲から外れ始めるのは何時頃からでしょうか。
授乳期からと言う先生もいます。また、離乳食の始まる時期からと言う先生もいます。
この辺はまだまだ小児歯科の分野でも、調べてみなければいけない大きなテーマの一つと考えられています。